ずいぶん久しぶりに文章を書く気がする。何しろ、三ヶ月も書いていなかったのだから当然だろう。何故書かなかったかと言えば、それは「やる気がなかった」からに他ならない。書くネタは結構いっぱいあったように思うのだが、どうにも筆が進まない、もといキーボードが打てない状態にあった。そのためにViaVoiceを購入したような記憶もあるのだが、あれはあれで結構疲れる上に、異常なまでにメモリを食うので、結局活用していない。
やる気が無いというこの現象は、どうも自分一人に限ったことではないらしい。今や日本中に蔓延している症候群とも言うべきものになっているようだ。一種の精神的伝染病とも言える。長引く不況がこのような状況を生みだしているのかも知れない。いやそれとも、逆にこのような精神状態が不況を生み出しているという考え方もある。どちらにせよ、決して良いことではない。
もしこの「伝染病」が原因で不況が続いているのだとしたら、事態は深刻だ。政府がどんなに金をばらまいたところで、焼け石に水と言うことになる。何しろ、根本的にやる気がないのだから。やる気がないということは、働かない、遊びもしない、喰って寝るだけ。いやその喰って寝ることすら億劫になる。そいういことなのだ。当然、消費は最低限のレベルにまで落ち込んでしまうだろう。まあ、この「消費が経済を支える」という現在のシステム自体、既に相当無理が来ているようにも思うが。それにしても、国民にやる気がなくなっているのだったら、どんなシステムを採っても結果は同じであろう。
なにがそうさせているのだろうか。これは、まったくわからない。何しろ、自分個人のことに限っても、なんでやる気がないのか全く見当が付かないのだから。まあ、おそらく原因は一つではないのだろう。いろいろ細々とした理由が積み重なって、相乗効果で一気にやる気が失せてしまった。そんなところか。何しろ、元々ストレス原因の多い日本社会である。それに加えて、やれ国際化だ構造改革だ実力主義だと、追い立てられてばかりの毎日。一部の天才はともかく、普通の人間ならキレるか萎むか、どっちかだろう。
そうは言っても、生きてくためにはメシ喰わなきゃならんし、メシ喰うためには働かなきゃならん。そういうことで、やる気のない人間も渋々動き出した。それが最近の状況だろうか。景気が底を打ったとか言われるのも、それが理由だろう。決して良くなったわけじゃない。壁にへばりついていたのが、とろとろと歩き出しただけのことだ。どうせすぐに息切れしてしまうだろう。だから、景気が「良くなる」と言うことは、当分無い。何かこう革命的なことでも起こって、みんなが興奮のるつぼにはまるような、そんな出来事でも起こさない限り、無理だろう。しかし日本人は有史以来革命を起こしたことのない国民だから、それも無理だ。いつだったか、「日本安楽死論」を唱える人がいたが、まさにそういう状況だ。自分は半ば冗談半分で「日本は終わりだ」と言い続けてきたが、まさか本当にそういう方向に進むとは。やれやれ・・・。
まあいいさ。人間だって、死ぬときは死ぬんだ。そんときになってみないとわからないさ。かなり無責任な言いぐさだが、これも仕方あるまい。だってやる気無いもん。